建築・デザイン系

― 画像付Office書類の軽量化 ―

 WordやExcelなどのマイクロソフト社製「Office」で作成された書類に、写真などの画像を合成するとき、どんな方法を使っていますか?

 よくこのホームページへの投稿者から送られてくる原稿で、「ファイル容量が大きくて電子メールの添付ファイルでは送れない」とか、「分割して送る」といったことが起きています。 A4サイズ7ページのWord文書で、ファイル容量が7MBもあるものもありました。 電子メールの添付ファイルだけでなく、画像を多く合成した書類を持ち運ぶにもご苦労されている方も多いのではないでしょうか? Officeの機能には、画像を含む書類のファイル容量を比較的小さくできるものがあるのでそれをご紹介しましょう。


実験

 Word 2003 または Excel 2003 の新規書類に、Windows XP付属のサンプル画像(「Water lilies.jpg」 800×600 96dpi 81.8KB)を、2種類の方法を使って合成しただけの書類ファイルを作成し、それぞれのファイル容量を比較する。
(1) 方法(1)=「コピペ(=「コピー」→「貼り付け」)」を使う
Windows XP付属の「ペイント」で合成させようとする画像を開く
「ペイント」で「すべて選択」をし、「コピー」を実行する
Word 2003 または Excel 2003 の新規書類で「貼り付け」を実行する
貼り付けられた画像を、「図の書式設定」により、縦横比を固定して、横サイズを「150mm」に変更する(71%縮小)
通常の「Office書類(sample-1.doc, sample-1.xls)」として保存する
(2) 方法(2)=Officeの「挿入」機能を使う
Word 2003 または Excel 2003 の新規書類で、「挿入」→「図」→「ファイル」とたどり、挿入させる画像を指定する
挿入された画像を、「図の書式設定」により、縦横比を固定して、横サイズを「150mm」に変更する(71%縮小)
通常の「Office書類(sample-2.doc, sample-2.xls)」として保存する

検証

(1) ファイル sample-1.doc の容量=788KB、 sample-1.xls の容量=781KB
(2) ファイル sample-2.doc の容量=102KB、 sample-2.xls の容量=95KB

 このように、見た目は同じ内容でもファイル容量がずいぶんと違います。 今回の実験では、「コピペ」を使うと「挿入」よりも大きなファイル容量(約7倍)になってしまいました。 これで画像合成を行なった書類を電子メールの添付ファイルで送ろうとしても、書類によっては転送できるファイル容量の制限を越えてしまうことがあることがうなずけますね。


「圧縮」機能を使ってさらにファイル容量を小さくする

 合成した画像を、書類のレイアウトに応じて縮小させた場合、Office 2003以降、「図の書式設定」の中に「(図の)圧縮」機能が加わり、この機能を使うとさらにファイル容量を小さくすることができます。

図の書式設定 → 「図」のタブ内の「圧縮」

 この機能は、「コピペ」によって合成した書類には相当な効果があります。 「コピペ」を使って画像を合成したOffice書類(sample-1.doc=788KB, sample-1.xls=781KB)の画像を圧縮させ、別名で保存(sample-3.doc, sample-3.xls)した場合のファイル容量は、以下の通りとなりました。

ファイル sample-3.doc の容量=92.0KB、 sample-3.xls の容量=84.5KB

 しかし、このように圧縮して合成された画像は、その画質を落とさずにサイズ変更をすることはできません。 つまり縮小された状態での画像サイズが「100%」になってしまいますので、拡大させると画質が落ちてしまいます。

 「挿入」機能を使った場合にはこの「圧縮」による効果はほとんどありません。 「挿入」された画像がすでに「圧縮」されているためだと思われます。


ページ管理者から投稿者各位へお願い

 当ホームページへ投稿される方は、

(1) Word文書(拡張子は「.doc」)で、
(2) 画像は「挿入」機能を使い
(3) 「圧縮」は行なわずに

提出してくださると、画像の再編集も含めて編集作業が円滑になりますのでご協力のほど、よろしくお願いいたします。 m(__)m