●3● JISSEN NEWS 2004.夏 No.144


 富山県は、日本海側に面する本州のほぼ中央部に位置し、北は富山湾に臨んでいるが、他の三方は山に囲まれ地形的には、まとまりのある単元を形成しております。
 富山県の顔(シンボル)を4つ紹介します。


県木:立山杉


県花:チューリップ


県鳥:ライチョウ


県獣:カモシカ
(引用:富山県ホームページ)
 富山といえば、皆さんもご存知の売薬業ですが、この産業で蓄積された資本が、富山の近代産業の基礎となっています。そして、富をもたらす山と書く、「富山」でありますが、その名の通り、山の恵みが川を通じて豊かな扇状地を形成し、その上に産業・近代農業が発展しております。さらに、貴重な文化遺産として、1995(平成7)年に「白川郷・五箇山の合掌造り集落」(富山県東砺波郡平村相倉地区、同上平村菅沼地区、岐阜県大野郡白川村萩町地区)が、日本で4番目の世界遺産に登録されました。また、県を東西に二分する海抜76mの低い丘、「呉羽丘陵」を境に、地形的なものだけでなく、言葉のニュアンスから風俗、習慣までかなりの相違を発見できます。最後に、本年度の北陸大会の会場となる魚津市は立山、剣岳、etc.を背後に望む県東部に位置しております。
  (引用:富山県ホームページ)

 北陸大会の会場となる魚津という町について紹介します。魚津という町の名称は、魚がよくとれるところから名づけられました。次に、この地域に古くから人が住み着いていた証拠として、「縄文遺跡」が散在しています。以前、国道8号線魚津バイパスを建設する際に、遺跡が出土したため、建設作業が一時中断されました。また、廃藩置県の後、新川県が設置され、その県庁所在地がここ魚津に設置されていました。
 魚津の見所として、「埋没林」は1930(昭和5)年魚津港の改修の際に発見され、特別天然記念物に指定されています。これは文字通り“埋もれた林”で、縄文末期に原生林が沈降したもので、過去の環境を推定する貴重なものです。さらに、雪解けが始まる3月下旬頃、「蜃気楼」を映像に収めようと、メディア関連の会社や愛好家達が魚津の港を訪れます。これは北アルプスから流れる冷たい水流が、早月川・角川・片貝川・布施川となってこの町を貫流し、海水との水温差によって発生するそうです。越中の国守であった、歌人大伴家持も早月川・片貝川を詠んでいます。また、この頃、神秘的な光を放つホタルイカ漁(3月〜5月)が始まります。学生時代に歴史の授業で、学習した会員の方々もおられると思いますが、魚津は「米騒動」の発端の地であります。これは、その年の米価の高騰と北洋出漁の不漁が重なり、家計のやりくりに苦労した漁師の妻たち中心となりが決起したものです。