●4● JISSEN NEWS 2005.夏 No.148



 実践教育訓練研究協会の立ち上げから、今この時までに、世の中は大きな変化を遂げておりますが企業における人材育成の観点から最近感じていることを紹介したいと思います。
 昨今の企業トレンドはご存知のように、生き残りのためにグローバルリソースを活用することであります。多くの企業が中国、インド、東南アジアへ進出しておりますが、特に最近の状況は製造そのものだけでなく開発・研究も含めた海外人材活用であります。日本の技術者が出張、赴任して現地雇用の人材によるモノづくりをしていた時代から技術者自身、研究者自身が現地雇用の人材となる時代にシフトしております。まさにボーダーレスとなった世界において、日本というドメインがアジアにおけるリーダーシップを取っていくためには何が求められているのでしょうか。日本をひとつの企業として考えたときに、従業員である国民がイキイキとして活躍している状態にするためには、どうすればいいのでしょうか。その答えは、私はバリュー(価値)にあると考えています。自動車も、工作機械も、コンピュータも、価格に対してバリューの高いものが高いシェアを取って繁栄するのであり、いかにバリューを加えられるかが重要です。バリューは誰が、どこで作れるのでしょうか。それは製造業であれば、現場で、現物を製造している人材しかないのです。製造に直接関わっていない人が、短期的な価値の創造に寄与できることはあっても長期的に地道なモノづくりの改善ができるのは現場の担当者しかないのです。そして、何よりも重要なのは優れたリーダーの存在であり、現場を知り、人間を知り、技術を知っているリーダーを育成して活躍してもらっている企業が、次々とバリューを加えていけるわけであります。
 日々苦労して人材育成に取り組んでいる実践訓練研究協会のメンバーは優秀なリーダーの芽を育て、企業で活躍しているリーダーの更なる成長に携わっていることに自身と誇りを持って、我々自身も実践教育訓練の現場において、更なるバリューを地道に、継続して加えていけるよう連携していきましょう。
(機械系副部会長 日本IBMアドバンストソリューション(株) 三嶋幸彦)





 2005年実践教育研究発表会長野大会関係の情報を中心に掲載をしました。編集責任者としての発行は、今号で最後となりました。今後も御愛読下さいますようよろしくお願いします。        (大久保)



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